改正ストーカー法施行 ネット上も規制対象に
2017年1月3日
会員制交流サイト(SNS)での付きまといを新たに規制対象に追加し、罰則を強化することを柱とした改正ストーカー規制法が3日、施行された。中高生らを中心に深刻化しているインターネット上の付きまとい「ネットストーカー」に幅広く規制の網を掛け、凶悪事件を未然に防ぐのが狙いだ。
今回規制対象に追加されたのは、拒まれているのにSNSでメッセージを連続送信したり、ブログに執拗な書き込みをしたりする行為。
改正のきっかけは昨年5月、東京都小金井市で音楽活動をしていた冨田真由さん(21)がファンの男にツイッターに執拗な書き込みをされた末、刃物で刺されて一時重体となった事件だった。
冨田さんは昨年12月に手記を公表。男から生死に関するSNSの書き込みが一日に何件もくるようになり、警視庁に「殺されるかもしれない」と何度も相談したのに、危険性がないと判断されたことを「今でも理解できません」とつづった。
改正法は事件を防げなかった教訓から、SNSなど電気通信を使った付きまといを広く定義し、規制できるようにした。
また、ストーカー行為罪の懲役刑の上限を「6月以下」から「1年以下」に引き上げるなど罰則も強化。被害者が告訴をためらっていても起訴できるよう非親告罪に変更したほか、ストーカー行為をする恐れがある人物と知りながら、被害者の住所や氏名などの情報を提供することを禁止することも明記した。
同法の改正は2回目。今回は、危険が差し迫っている場合、事前の警告がなくても公安委員会が加害者に禁止命令を出せるようにするなど、禁止命令の仕組みも見直した。その部分は6月14日に施行される予定。〔共同〕
ソーシャルネットワークでの執拗なメッセージ送信、ブログなどで中傷するなどといった「ネット上でのストーカー行為」が規制あらたに規制対象になります。
また、罰則も強化され上限は「懲役1年または罰金100万円」に引き上げ、緊急時は事前警告なしで都道府県の公安委員会が禁止命令を出せる、被害者の告訴なしで起訴できる「非親告罪」に変更されました。